かたつむり
作詞:文部省唱歌 作曲:文部省唱歌
雨の日にかたつむりを見つけたら観察しましょう
だんだんと頭や目が出てきますよ
1911年(明治44年)発行の「尋常小学校唱歌(一)」に掲載されました。
かたつむりの不思議な姿を、じーっと待ちながら見る子供たちのドキドキわくわくが伝わってきますね。
歌詞の意味
- かたつむりの頭はどこにあるのだろう
角を出せ 槍を出せ 頭を出せ - かたつむりの目玉はどこにあるのだろう
角を出せ 槍を出せ 目玉を出せ
手遊び歌用の動き
とても簡単なので、小さな子にも沢山手遊びしながら歌ってあげてください。
片手をチョキにして、グーの手をチョキの上にのせます。 おまえの → 周りを指さし、 つのだせ やりだせ →片手ずつ頭からにょきっと飛び出すように上をさし めだまだせ → 両手でメガネをつくり、顔の前にびよよよよ~~んと言いながら跳び出させると、子供たちにオオウケです。 |
歌唱ポイント
こんなに小さな子にも広まっている歌ですが、実は音域が広く、1オクターブあります。
「つのだせ」の所が一番難しいのですが、角を勢いよく出すように、高い音も空をめがけて出してみてください。
かたつむりって、どんな生き物?
これが、かたつむり。
本物を見たことありますか?
渦を巻いたカラの中に体が入っています。
移動するときには身体が出てきて、頭が出てきて、目もにゅ~~~っと出てきて、ゆっくりゆっくり動きます。
動いた後にはヌルヌルとした液体が付いています。
カタツムリは巻貝なんですって。
海水浴に行くと、岩に小さな巻貝がついていたり、川にはタニシがいたりしますが、
それと同じ巻貝の仲間で陸上で暮らすものがカタツムリなのです。
かたつむり?でんでんむし? 本当の名前は?
かたつむり、と呼ぶのは日本のみ。でんでんむし、と呼ぶのも日本のみ。
『でんでんむし』はこどもたちが「でろでろ!」とはやし立てている姿から名付けられたとか。
本当の名前は、マイマイといいます。
よろしくね。
マイマイにはたくさんの種類があって、セトウチマイマイ・ツヤミジンマイマイなど「○○マイマイ」という名前が正式な名前のようです。
『カタツムリ』は「笠つぶり」が由来という説があります。
つぶりとは巻貝を意味する言葉で、傘を差すような雨の日にいる巻貝のことだと思われます。
かたつむりの目と鼻
頭から伸びてくるアレは「目」のようですが、実は触覚。
ツノとよばれる触覚が、大小2本ずつ、合計4本あります。
触覚とは、さわった感触を感じるものなので、とても敏感です。
周りの障害物などを感じ取っています。
上にある長い方は「大触覚」と呼び、光を感じることができます。
目として景色が見えるわけではありませんが、明るいか暗いかはわかるのです。
人間の目の役割と似ています。
短い方は「小触覚」と呼び、においを感じることができます。
人間の鼻の役割ですね。
かたつむりの口
かたつむりの口には、細かいザラザラした歯が沢山並んでいます。
細かい歯で、葉っぱの表面を削りながら食べます。
ガラスにかたつむりを乗せて、裏側から見てみましょう。口の動きが良く見えますよ。
かたつむりのヌルヌル
かたつむりは水の中で暮らす貝の仲間なので、陸上にいたとしても常に濡れていなければなりません。
体の表面のヌルヌルは、乾燥を防ぐためのクリームの役割になっています。
かたつむりの殻
カラの中には肺や心臓など大事な内蔵があり、乾燥するのをカラで守っています。
無理矢理かたつむりから殻を外してしまうと、かたつむりは死んでしまいます。
乾燥を防ぐために、『エピフラム』とよばれる膜をカラの入口にはってふたをして、乾燥を防ぎます。
このエピフラムのおかげで、壁や葉などにくっつくことが出来ます。
ちなみに、生まれる前の卵の中で殻は作られはじめます。
かたつむりが食べたものの中にはいっているミネラルなどから殻を作っていきます。
オス・メスの区別がない
人間も動物も,花も魚も鳥も虫も、「オス」と「メス」があるのが普通です。
しかし、カタツムリは、オスとメスの区別がありません。
カタツムリの体の中に、オスとしての機能とメスとしての機能両方あるのです。
ですので、結婚相手を探すのは誰でもいいようです。
(カタツムリにも好みってのはあるかもしれないですが、オスとメスのペアじゃなくても良いという意味です。え?バイセクシャル?)
身体にオス機能もメス機能も両方もっているって事は、あかちゃんも勝手に出来るの?と思ってしまいますが、
カタツムリ一匹では子供は授からないので、やはり結婚相手は必要のようですよ。
意外に色々食べる
カタツムリは濡れていないと生きられないので、雨の日に活動します。
梅雨の時期には「アジサイの葉」の裏にて見つかることが多いです。アジサイの葉が好きなのかな。
でも実は、意外と色々なものを食べるようです。
- 生の葉
- 枯れ葉
- 菌類(キノコ・カビなど)
- ミミズ
- 他のカタツムリ
- コンクリート
- 新聞紙
ええ?コンクリート?? ちょっとびっくり。
雨に濡れたコンクリートは、「殻」を作るためのミネラルが豊富なのですって。
ナメクジとの関係性
かたつむりに似ているのが、なめくじ。
殻がない以外は同じじゃないのかなあ。
ナメクジも昔は貝がありました。
でも進化をしていく中で、必要性がなくなった貝を退化させてあの姿なのだとか。
身を守るための貝をだったはずですが・・・
貝なんて必要ない!と思ったかたつむりがいたってことですよね。
殻がなければ、狭いところに入りやすいし、一生懸命殻のための食事をしなくても良いわけなので・・・
なめくじの方がカタツムリより楽に生きていけているのかもしれませんね。
夏休みの自由研究にいかがですか
カタツムリは雑食だという話をしました。
本当に色々たべて、そして、糞は食べたものの色で出てきます。
筆者が小学生の時に、3年間連続でカタツムリの研究をしました。
どんな葉っぱが好きなのか、野菜は、果物は?
本当に紙もたべるの?
新聞紙の他に、緑の折り紙、赤い折り紙、白い紙にクレヨンで葉っぱを書いたもの・・・
どれを食べてどんなウンチをするかな?
是非やってみてください。