とんでったバナナ

作詞:片岡 輝 作曲:櫻井 順

意志のあるバナナが夏の大冒険!

昭和37年(1962年)発表。童謡にラテンの要素がはいった、子供に大人気の歌

歌詞の魅力

難しい歌詞では「歌詞の意味」を書いているのですが、「とんでったバナナ」はとにかくわかりやすい!
昔も今も、この歌はたくさんのこどもたちに愛され歌われているのな何故か?

場面展開がイメージしやすい

とにかく、わかりやすいのです!
歌詞の情景が、2小節(4カウント×2)のくくりで、明確にわかりやすい言葉でまとまっています。

「バナナがいっぽんありました」と歌えば、バナナが1本あるのだなと思います。
そのまま、頭の中に情景が浮かびますよね。

バナナにも意志があって、自分の行きたいところに飛んでいく。
場面場面での出来事が、また、面白いのですよね。

オノマトペ(擬音語)が面白い

バナナが「ツルン」と飛んで行ったり、「ボンボコツルリン」と踊ったり。
お口を「ポカン」と開けたり、「スポン」と飛び込んだり。

擬音は言葉で表現しにくいニュアンスを、うまく伝えてくれると思うのです。
想像も広がりますよね。

数え方が身につく

それぞれの登場人物(人物?)をしっかり数えているのです。

バナナは1本。
子供がふたり。
小鳥が1羽。
ワニが1匹。
お船が一艘。

この歌で、自然に上記の数え方は身につきますよね。

言葉の違いで方向性や速度を感じる

とんでった=自分より遠くへ行ったこと。
とんできた=遠くから自分の方へ向かってきたこと。
にげだした=自分から遠くへ行ったこと。それも慌てて。
とびこんだ=勢いよく入ってきたこと。

平仮名で並べるととても似ていますが、使い分けできないとストーリーを理解できません。
日本語の細かなニュアンスの違いを学べますね。

歌唱ポイント

それぞれの場面での出来事を、イメージできるように歌いましょう。
メロディの音を丁寧にするよりは、言葉の面白さを前面に出した方が楽しいと思います。

ラストはその場面の切り替えです。
「バナナン バナナん バナナ!」は簡単な振り付けをすると良いですね。
何度も出てくるので、子供たちも喜びます。

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