この道

作詞:北原 白秋 作曲:山田 耕作

ああ、そうだよ!

1926年(大正15年、昭和元年)に 『赤い鳥』に詩が発表され、1927年に北原白秋の詩に曲をつけレコードが発売されました。

白秋が晩年に旅行した北海道(1-2番)と、母の実家である熊本県南関町から柳川まで(3-4番)の道の情景を読んだ作品といわれています。

歌詞

この曲は著作権消滅しておりますので、歌詞も記載します。

 

【この道】

作詞:北原 白秋 作曲:山田 耕作

  1. この道は いつか来た道
    ああ そうだよ 
    あかしやの花が咲いてる
  2. あの丘は いつか見た丘
    ああ そうだよ 
    ほら 白い時計台だよ
  3. この道は いつか来た道
    ああ そうだよ
    お母さまと馬車で行ったよ
  4. あの雲も いつか見た雲
    ああ そうだよ
    山査子の枝も垂れてる

 

思い出すきっかけになったもの

作詞の北原白秋が、出かけた先の風景を見て、ここに来たことある!と思い出しているのですね。
1〜4番まで、何を見ているのでしょうか。

アカシヤの花

アカシアの花を見たことありますか?

筆者は全く検討がつかず、どんな花なか調べてみました。

アカシアは黄色のポンポンがたくさん付く、熱帯地域に生息する植物です。

アカシア(熱帯地域に生息)

ですので、北原白秋が日本でアカシアを見たというのなら・・・違う植物ではないかと思います。

 

このアカシアに似ている花を見たことある方も多いのではないでしょうか。
日本でこれに近い植物は「ミモザ」かな。

ミモザ

よく耳にする「ミモザ」ですが、実は「ミモザ」という植物はないらしいのです!

この花はアカシアに似ているミモザなので、
通称「ミモザアカシア」とのこと。

どこから「ミモザ」が出てきたかというと、

学名:Mimosa pudica =オジギソウ

オジギソウの葉にそっくりで、オジギソウのように下に垂れるアカシアみたいな植物なのですね。
(アカシアの花は垂れません)

オジギソウ

ちなみに、ミモザ(オジギソウ)はマメ科オジギソウ属、アカシアはマメ科アカシア属で異なる植物です。
ああ!ややこしい!!

 

日本で「アカシア」と呼ばれる植物は「ニセアカシア」というものがあります。

明治7年頃にアメリカから輸入された外来種で、痩せた土地でもよく育つために砂防や早期緑化の目的で植えられ、公園樹や街路樹にもされている、ポピュラーな植物です。

ニセアカシアの花が咲くのは、5〜6月。
日本では北海道から九州まで幅広く分布していますので、みなさんもどこかで見かけたことがあるかもしれませんね。

ニセアカシア

「アカシア蜂蜜」のアカシアは、このニセアカシアの蜜とのこと。
ニセアカシア蜂蜜だと偽物みたいなので、アカシア蜂蜜という名前にしたそうです。

長くなりましたが、
1番は北海道旅行の風景ではないかとのことなので、熱帯植物ではなく、北海道にも生息する「ニセアカシア」をみたのだろうと思われます。

白い時計台

あの丘に白い時計台・・・・

白い時計台と聞くと、やはり札幌の時計かなと思います。

札幌に行ったことがない筆者ですので、時計台は丘の上にあるのだろうな〜と思っていました。
が、調べてみるとさほど高い場所ではなさそうで「丘」といえないらしい(笑)

すると、違う時計台だったのでしょうか。
何かご存じの方がいらっしゃったら、ぜひコメントへお願いします。

 

馬車

馬車に乗って移動していたなんて、現代では考えられませんよね。

歌詞が発表されたのは大正15年。
お母様と馬車に乗ったことを思い出しているわけなので、馬車に乗ったのは明治時代だったのでしょうか。

素敵ですね。絵になります。

山査子

サンザシは秋に赤い実をつける植物です。大きくても3メートルほどの低めの木。
中国が原産で、漢方やお酒、お菓子など食用として利用できる酸っぱい実がつきます。

山査子の枝も垂れてる、とのことなので、たくさんの赤い実がついて重くなっている時に見たのでしょう。

サンザシ

こんな真っ赤な実がたくさんついている木をみたら、きっと記憶に残りますよね。

歌唱ポイント

この曲で最も印象にのこるのが、「ああ、そうだよ」ですよね。

前半は、記憶を戻そうとしているところですが、
「ああ、そうだよ」からは記憶ははっきりします。

・・・・・・・ああ!

この気づきが表現できるといいですね。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


童謡

前の記事

汽車ポッポ