旅立ちの日に
作詞:小嶋 登 作曲:坂本 浩美
卒業ソングの定番曲
中学校で作られた合唱曲が、卒業ソングの定番に
1991年に、埼玉県の秩父市立影森中学校で作られた合唱曲です。
作詞は校長の小島登。作曲は音楽教諭の坂本浩美。
荒れていた学校を矯正するため合唱の機会を多く取り入れたそうで、反発していた生徒も歌う楽しさを知り学校は明るくなっていったそうです。
歌声の響く学校を目指して3年目の集大成に、この曲が生まれました。
3年生を送る会で、教職員から卒業生へサプライズで歌われたのですが、翌年から生徒たちが歌うようになりました。
当時東京都の中学校で音楽教諭を務めていた作曲家の松井孝夫が混声合唱に編曲をすると、音楽之友社の雑誌に取り上げられ、全国の学校で歌われるようになりました。
2007年にSMAPのCMにも起用され、さらに知名度が高くなり、仰げば尊しを抜き最も全国で最も歌われる卒業式の定番曲になりました。
・・・・なんて素敵なエピソードでしょうか。
荒れた学校の更生のために合唱を・・・。
通常の落ち着いた学校でもなかなか男子が歌ってくれないなんてありますけど、荒れた学校で合唱をするというのは、本当に根気のいる指導だったのではないかと思います。
生徒への思いが素晴らしい歌詞とメロディとなり、人々の心を動かし、全国に広がっていったのですね。
筆者ひまわりは卒業式では「仰げば尊し」世代でした。
この曲はSMAPのCMで出会いました。
歌いたかったな。もう少し若かったら・・・歌えたかな・・・なんてね(笑)
歌詞の意味
- 朝の光がそそぎ、山々は芽吹き出している
はるか遠くまで あなたは飛び出す
どこまでも青い空をみながら 意気込み
この先の自由に向かって 振り返ることなく
勇気を出し、希望に向かい、広い大空に夢を描いて飛び立つのだ - 懐かしい友達の声を思い出した
大した意味もない喧嘩をして 泣いたあの時
心が通じた嬉しさで 抱き合ったあの日
過去のことだけど 友達との思い出を大事にして
勇気を出し、希望に向かい、広い大空に夢を描いて飛び立つのだ
いま、別れの時だが 未来を信じて飛び立とう
躍動する若い力を信じて 広い広い大空に飛び立とう
歌唱ポイント
強弱がとても大事だと思います。
冒頭は優しくしっとりと歌いますが、「勇気を翼にこめて」からのサビはたっぷりと。
そして、ラストの「今別れの時〜」からは、少し早く歌います。(楽譜にも記載があります)
1番2番で勇気をためた翼を、やっと羽ばたかせて、助走をつけていくような感覚。
ぐいぐいと前に向かって歌い、最後の「おおーーーーーーぞらにーーー」で飛び立つのです!
・・・改めて考えると、歌詞の作りと曲の作りがマッチして、本当に心動かされる曲ですよね。
未来に向かって飛び立つ卒業生たち、是非心をこめて歌ってもらいたいですね。
今年2月3日にひまわりさんのYouTubeにUPされたのを視聴したのがこの曲「旅立ちの日に」との感動の出会いでした。
そして、サイト”ひまわり日本の歌”に同曲がUPされているのに再会しました。
ひまわりさんの説明、大いに勉強になりました。この曲の出で立ちを知りますますいい曲だと素直に感じています。
この曲が作られた1991年は、私40歳、卒業式では勿論「仰げば尊し」でした。
ひまわりさんの説明を参考にすると、かなりの手遅れです(笑)。
いい曲・歌は、多くの方に影響を与え愛され広められ、歌い受け継がれていく財産だとつくづく感じながらコメントしました。