ちびっかぶーん

作詞:井出 隆夫 作曲:福田 和禾子

血を吸うのをいやがるちびっこの蚊の悲しいお話。
いのちを考えるきっかけに。

おかあさんといっしょにも取り上げられました。

平成27年度保育士実技試験課題曲だったそうです。

実際にひまわりも若かりし保育士の頃にクラスで歌った思い出の曲。感受性の豊かな子は、この曲を歌うと泣いていましたね・・・・。とっても切ない歌詞です。

歌詞の意味

  1. ちいさな蚊「ぶーん」は下水で産まれ、兄弟は3330人もいる
  2. ちいさな蚊「ぶーん」は優しくて人間の血を吸うのを嫌がったから、いつまでも小さいままだった
  3. ちいさな蚊「ぶーん」に花たちが朝露を飲むよう言ったが、蝶々に追い出されてしまった
  4. ちいさな蚊「ぶーん」は秋の朝、凍えて死んでいたので、神様がぶーんを小さな星にした

蝶々って、たいがい「かわいい」「キレイ」「優雅」な昆虫として登場しますけれど、この曲にでてくる蝶々たちの意地悪なことと言ったら!

花の蜜じゃなくて朝露ですよ? ただの水ですよ? 飲ませてあげてーーーー!!!

歌唱ポイント

この曲は、最初は楽しげですが、だんだんと生きていくのが辛くなっていく。

4番の秋の朝・・・ここはクライマックスです。ゆっくりと悲しみを込めて歌いましょう。

蚊ってどんな生き物?

ヒトスジシマカ

このしましまがある蚊、かゆいんですよね・・・・。この蚊は「ヒトスジシマカ」。通称「ヤブ蚊」

♪おいらはやぶっか吸血鬼! ぶーーーーん!! なんて歌もありますねえ。

体が茶色みががっていてシマシマがない蚊は、「アカイエカ」。

日本ではヒトスジシマカとアカイエカがよく見られますが、世界には2500種類ほどいるんですって!

ちびっかぶーんは、人の血を吸うのを嫌がりました。なぜでしょうか?

蚊の一生をどう過ごしていくのか、簡単に説明します。

卵から大人まで 20日くらい

蚊は、流れない水のある場所に卵を生みます。

1日半ほどで卵からかえると「ボウフラ」とよばれる幼虫となり、水の細菌などを食べて過ごします。

(出典:Wiki)

ちびっかぶーんは「下水」がふるさとでした。

蚊にもきれいな水や汚い水がよいという好みはあるようです。下水でなくても、タイヤの中にたまった水や、ゴミの缶の中の水でも卵を生んでおとなになるのです。水があればどこでも繁殖できるようです。

下の図はお借りしたものですが、卵から大人までがとても良くわかりますね。このように、体の形を大きく変えながらおとなになるのですね。

(出典:アース害虫駆除何でも辞典)

卵を産んでから20日位で大人(成虫)になるとは、あっというまです!

成虫になった蚊が生きていけるのは、20〜40日ほど。メスは子孫を残すために、最後に栄養いっぱいの血(人間に限らず、動物の血も吸う)をすって、100個以上の卵を水があるところに産み、一生を終えるのです。

蚊は何を吸うのか

蚊=血を吸う!!

と思われがちですが、実は、樹液や花の蜜を吸うのだそうです。

血を吸うときは、卵を生む前だけ。卵を生むために血を吸うので、メスだけ、それも産卵直前のみ血を吸うのだそうです。えええええ?びっくり!!

ちびっかぶーんが血を吸おうとしなかったのは、オスだったのかもしれません。

花たちが朝露を飲むように言ったのはナイス声掛けなんですね。でも!でも!蝶々が意地悪を・・・。

なぜ蚊にさされると痒くなるの?

卵を生む前に力をつけるため?に血をすう蚊のメス。血を吸うと蚊のおなかは真っ赤な色になって大きくふくらみます。相当な量を吸っているのでしょうね。

人間にとっては大した量じゃないし、痛いわけでもないから、「痒くならなければどうぞうどうぞ」というご意見もありますけれども、なぜに痒くなるの??

血は空気に触れると固まる性質があります。 怪我をして血が出て、かさぶたになってから治りますよね。

蚊の口にあるほそおおおーーーーーい管。そして血が沢山入って膨らんだお腹。 血があっという間に固まってしまうと思いませんか?

体の中で血が固まってしまったら、蚊は生きていけません。

それを防ぐために、蚊の唾液には血が固まるのを防ぐ成分が入っているのだそうです。

人に管を差し込むと、まず先に唾液を出し、固まらないようにした血をすっているのだとか。その技、すごいですよね。感心してしまいます。

でもでも、その唾液が人間側にも少し入って・・・そこで人間はアレルギー反応を起こしてふくれあがり、痒くなる。そんな仕組みなんですって。

血を吸いきる前に払って逃げたとしても、すでに痒くなる唾液は先に皮膚の中に入っていますから・・・・時すでに遅し。何度も何度も分けて血をすわれるよりは、1回で満足頂いたほうが良いのかも??

できるだけ刺されないように

1ヶ月半くらいしか生きられない蚊。ちょっとくらい血を分けてあげてもいいわ〜なんて思うかもしれませんけれど、上記で説明した唾液によるかゆみの他にも、恐ろしいウイルスに感染する原因にもなります。

ですので、できるだけ蚊には刺されないように気をつけましょうね。

蚊のメスが卵を産める「水のたまりば」を作らないようにするだけで、蚊が少なくなるでしょう。

余談ですが・・・

文章を書いていて、蚊のオスってなんの意味があって生きてるの??と思い、調べたら・・・

あ。蚊も交尾するんデスね。そりゃそうか。オスは必要ですねww

交尾後にメスは妊娠するわけですが、いままで花の蜜を吸っていたのに、急に血が吸いたくなっるそうです。 お腹いっぱいに血を吸ったら、近くに人間がいても欲張りの吸い回りはせずにしばらく休憩。お腹の中で成熟してきたら、水のあるところで卵を生む。

また花の蜜を吸って、オスと出会い交尾をして、吸血鬼になって卵を生んで・・・を1ヶ月ほど繰り返すのだそうです。

妊婦の蚊が吸血鬼に変貌する・・・・想像してしまった・・・・怖い。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


童謡

前の記事

めだかの学校