富士山(ふじの山)
作詞:巌谷 小波 作曲:文部省唱歌
日本一高い富士山の壮大さと美しさをうたった曲です
明治時代43年の『尋常小学読本唱歌』に掲載。
初版時のタイトルは「ふじの山」でしたが、明治44年に「富士山」と改定されました。
その後、教科書に掲載される2年生で「富士」という漢字を習わないなどの理由により「ふじ山」となるなど、掲載される媒体や考え方により時代とともに変化していきます。
2020年の小学3年生用学習指導要領では、「ふじ山」というタイトルになっておりました。(https://textbook.kyogei.co.jp/2020shou/document/2020es_ref_taisyou3.pdf)
歌詞の意味
- 富士山の頂上は雲よりも上にあり
周囲の山を上から見下ろしている
雷の音も下から聞こえるほど高い
富士は日本一「高い」山である - 青空の中に力強く立っており
上には雪をまとっている
山の下の方は 着物の裾のように遠くまで広がり うっすらと消えていく
富士は日本一「美しい」山である
1番では、高さが日本一とうたっている
富士山の現在の最高点は 3,776.12 m。
何階建てのビル?という疑問に答えると・・・・想定944階建て(笑)
この曲ができた明治時代の最高計測では、3,882.3m。江戸時代の最高計測は4,322mらしい。(Wikiより)
江戸時代に山の高さをどのように測ったのか・・・。 富士山は火山なので、噴火により高さが変わっているだろうし。
飛行機から見ると、雲から出ている富士山の頭。
あーー、本当に「雷様を下に聞く」なのだと思う瞬間です。
雷を下に聞いている富士山ですが、雷雲とよばれる積乱雲にが現れる高さは、2,000〜13,000m 。
・・・あれ? 必ずしも富士山の頂上より下というわけでは・・・ない様子。汗。
<日本の他の山はどれくらい高いの?>
- 1位 富士山 3776m
- 2位 北岳 3193m (南アルプス・白峰三山)
- 3位 奥穂高岳 3190m (北アルプス・穂高連峰)
- 3位 間ノ岳 3190m (南アルプス・白峰三山)
- 5位 槍ヶ岳 3180m (北アルプス)
(参考:https://tabi-mag.jp/mountain-top5/+)
2番では、美しさが日本一とうたっている
青空に高くそびえる富士山、本当に堂々としていて美しいですよね。
「霞の裾を下に引く」という歌詞は、意味が難しいかと思います。
霞(かすみ)・・・もやがかかって、おぼろげな様子。 ぼんやりしている感じです。
裾(すそ)・・・・着物の下の方のこと。ズボンが長いときは「裾」あげをしますね。
現代の着物は裾が広がりませんが、平安時代の十二単は着物の裾がとても長く、引きずって歩くものでした。
まさに、「裾を遠く引く」ですね。
お雛様は十二単を着ているので、イメージが付くかと思います。
富士山は美しい盃の形をしています。
どこまでもどこまでも、「裾」が広がっていきますね。
「裾が広がる」ことは縁起が良いとされています。
歌唱ポイント
澄み渡った青空に広がるように、まっすぐと歌いましょう。
日本一の堂々とした貫禄や神々しい美しさを、ゆるぎのない清らかな気持ちで歌い上げたいものです。