雪の降る街を
作詞:内村 直也 作曲:中田 喜直
山形県鶴岡市でうまれた曲です
1951年にNHKラジオで放送された連続放送劇「えり子とともに」の挿入歌として1番のみ制作されました。
その後に2番3番を追加してレコードが販売されて大ヒットとなりました。
歌詞の意味
「えり子とともに」は、短大生のえりこが女性の幸せを追求していくという内容のホームドラマのようなものだったらしいです。そこに挿入歌としての1番の歌詞ですよね。
雪の降る街 思い出が通り過ぎる
遠い国からくる思い出を包みたい
あたたかく幸せの笑顔のために・・・
著作権の問題もあり歌詞はここにそのまま書けないので、動画を見ていただきたいのですが、
えりこの幸せは遠いところにあって、それを手に入れると温かな幸せがまっているのでしょうか。
2番は、一人で哀しみに向き合っているようです。
春になればこの心もほぐれるのではと期待しているようです。
3番は、誰も自分の心は理解してくれず、虚しさが込み上げているようです。
雪がしんしんと降る道では、物音もほとんど聞こえません。
特に悩みがあるときなどは自分の心と向き合うことになります。
歌唱ポイント
この曲は男性の曲かと思っていましたが、主人公は女性なんですね。
ゆーきのふーるまーちをー♪ のリズムは、雪を踏み締めながら一歩一歩前に歩くようなイメージがあります。
急がず着実に踏みしめるように、低めの響きで。
曲の4分の3ほどは、自分の心との対話のように感じますが、最後だけ長調(明るい)になります。
未来への期待でしょうか。遠くまで広がるように歌えるといいですね。
山形県鶴岡市の降雪の景色がモデル
山形県鶴岡市で誕生した名曲とのことで、「鶴岡音楽祭」ではフィナーレにこの曲が歌われているとのこと。
今も続いているのかなと思い調べてみたら、2024年1月21日(日)に開催されるそう。
鶴岡市は上から雪が降り、酒田市は下から雪が降る。
筆者の実家は、鶴岡市の隣「酒田市」です。
高校生まで過ごした酒田市では、どうも「雪の降る街を」の風景はしっくりこない。
酒田市は、日本海に面しているところで、とにかく風が強いのです。
雪は下から降る・・・というか、「下で飛んでいく」が近いかなあ。
地吹雪というやつです。
雪が強い風に飛ばされ、酒田市より少しだけ山側にある鶴岡市に、雪がたまっていきます。
鶴岡は、上から雪がしんしんと降り、さらに酒田から飛ばされた雪もたまっていき、
何気に雪深めな地域でした。
酒田の雪で作曲したならヒットしなかったかも
中田喜直が、もし酒田市の雪を見て作曲したとしたら・・・・どんなメロディーになったのでしょうね。
でも、まあ、
この印象的なメロディーラインのおかげで大ヒットになったのでしょうから、酒田の雪では世に広まらなかったかもね・・・なんて思ってしまいました(笑)
ちょっと悔しいけど、結果オーライ。