おつかいありさん
作詞:関根 栄一 作曲:團 伊玖磨
働きアリさんたちの大行列。
その中で、あれ?あちこちでぶつかっていますね。
昭和25年 NHKラジオ「幼児の時間」で発表されました。ユニークな歌詞と楽しい旋律で、全国で親しまれるようになりました。
歌詞の意味
- とても急いでいるから、ぶつかった
アリさんとアリさんが、ぶつかった
あっちへよろけて こちらにもよろけた - 痛い痛い ごめんね と謝った時
何の仕事をしていたか忘れてしまった
あっちへよろけて こちらにもよろけた
アリの行列を見たことがありますか?
食べ物を見つけると、沢山のアリたちが行列をつくり、目的地に向かいます。そして、アゴにくわえて巣に持ち帰るのです。
行きも帰りも同じ道を通るので、出会い頭にぶつかってしまうこともあります。
子供目線で作られた歌詞が楽しいですね。
せっかく運んできた食べ物も、ぶつかった瞬間に落としてしまったのでしょうか。想像すると、微笑んでしまいますね。
歌唱ポイント
この曲は結構難易度が高いです。
音の上下が激しく音程が取りにくい曲です。意識して高い音を思い切って目指すようにしてみましょう。
小さな小さなアリの様子です。軽くかわいく歌いましょう。
アリはどうやって行列を作るの?
あんなに沢山集まって大行列を作るアリ。どうやって行列を作るのでしょうか。
アリが働く仕組み
アリは団体で行動する昆虫です。種類にもよりますが、地面に穴を掘り大きな巣を作って生活しています。
巣の中には沢山のアリがいますが、ほぼ雄です。
雌は大きな大きなのが1匹だけ。「女王アリ」と呼ばれます。
女王アリは巣の奥にいて、ひたすら食べ物を食べて卵を産みます。平均寿命は20年とか。昆虫の中でも長生きですね。
家族として、「働きアリ」(雄)が数100匹。巣から外に出て、女王アリが食べるものや幼虫が食べるものを集めて巣に持ち帰り、幼虫の世話をするのが役目です。寿命は2年ほど。女王アリに比べて短いですね。
働きアリが育てた幼虫は、やがて「働きアリ」になり女王や次の子供たちのために働き続けます。
働きアリが多くいる巣には、「兵隊アリ」(雄)もいるそうです。他の巣のアリたちから巣を奪われるのを阻止するために戦うのだとか。
アリが行列になる仕組み
働きアリは食べ物を探しに、外を歩き回ります。もし、甘い蜜や死んだ虫などを発見したら、家族総出で巣に持ち帰りたいですよね。
どのようにして正確な場所を仲間に知らせるのでしょうか。
アリは、「匂い」で会話をします。
食べ物を見つけたアリは、『食べ物があったよ~~こっちの道だよ~~』とわかるように、巣までの帰り道に、特定のにおいのする液体を垂らしながら歩きます。
仲間はその匂いを嗅ぎつけ、においがある方向へ進んでいき、食べ物を見つけます。そして『食べ物があったよ~』のにおいのある液体をたらしながら巣へ戻るのです。
これがどんどん繰り返されるので、行列になるのだとか。凄い!
アリは触覚で会話をする
アリは匂いで会話をします。
『美味しいものがあったよ』だけではなく、『危険だよ!』もまた別のにおいを出すのだとか。
その匂いは、どこで感じるのでしょうか。アリは触覚で匂いを感じ取るのです。
筆者は、アリとアリが触覚をくっつけてゴニョゴニョとしているのを見かけた事がありますが、きっと長々と話し合いをしていたのでしょう。
自分の巣の仲間なのかどうかも、においで判断するそうですよ。
アリの行列を見かけたら、ぜひゆーっくりと観察してみてください。アリにも個性があるようで、積極的に獲物をくわえるものもいれば、外野でウロウロ困っているものもいる。結構面白いものです。