ようかいしりとり

作詞:おくはら ゆめ 作曲:種 ともこ

妖怪の名前でしりとりしちゃう!

NHK「おかあさんといっしょ」2013年11月のうた。
横山だいすけおにいさん。三谷たくみおねえさん時代です。

妖怪の名前でしりとりをしちゃう?
まさかの斜め発想と、Jazzアレンジでとにかく楽しい。一度聞いたら頭から離れないかも(笑)

ようかいしりとりに登場する妖怪たち。
有名な妖怪もいれば、あまり聞いたことないレアキャラも存在しています。

そもそも「妖怪」とは何か

ようかい、って不思議ですよね。
昔話や言い伝えにたびたび登場します。古事記や枕草子などの書物や浮世絵にも残されています。
想像上のものだけではなく、人間の生活に身近な存在なのでしょうか。

ウィキペディアにはこのような記載からスタートしていました。

妖怪(ようかい)は、日本で伝承される民間信仰において、人間の理解を超える奇怪で異常な現象、あるいは、それらの現象を起こす不可思議な力を持ち科学で説明できない存在のことである。妖(あやかし)、物の怪(もののけ)、魔物(まもの)とも呼ばれる。

妖怪という存在は、日本古来のアニミズムや八百万の神(やおよろずのかみ)の思想、あるいは、人々の日常生活の決まり事や自然界の法則などに深く根ざしている。その一方で、人々が理解せず信じない存在や現象にも妖怪になりうるものがあるとされる。

科学的に証明ができない存在。
だからこそ、それぞれの自由な思想でたくさんの妖怪が作り上げられているのですね。

歌詞に登場する妖怪たちを解説

どんな字で書くの?どんな妖怪なの?と気になったので調べてみたらかなり個性的でした(笑)
筆者のツッコミ交えて解説していきます!

ろくろ首(ろくろっくび)

首がふわふわのびる妖怪。首以外は普通の人間(女性)形をしている。
首だけが異常に伸びるのと、首が胴体から離れて浮遊するタイプといるらしい。

首だけ浮遊するタイプは夜中に彷徨って人間を襲い、人間の生き血を吸うとか。(吸血鬼の日本版??)

この曲に登場するのは「首だけ異常に伸びるタイプ」のようですが、どんなことをしてるんだろう。
驚かすだけかしら。。。

首だけ浮遊タイプが妖怪博士のところに来たら、しりとりで遊ぶことなくガブっとしてしまったかもしれませんね。

貧乏神(びんぼうがみ)

取り憑いた家は貧乏になるという、なんとも迷惑な妖怪。
痩せこけて顔色が悪く、ボロボロの服を着た老人の形をしています。
いかにも貧乏そうですよね〜

貧乏神は焼き味噌が大好物らしい。
家に取り憑いた貧乏神を追い出す方法としては、「焼き味噌おにぎり」をお盆に乗せて川に流すとよいとか。

何故に「神」を名乗っているのかが不思議でなりません。

三つ目小僧(みつめこぞう)

名前そのまま、3つの目を持つ子供の妖怪。
たぬきが住み着いた寺を汚したり荒らす人間を驚かすために、たぬきが小僧に化けた説あり。

うん、かわいいです。

海坊主(うみぼうず)

海に住む妖怪。
おだやかだった海面が急に盛り上がり、黒い坊主頭のうみぼうずが現れ、船を破壊すると言われている。

何もない海で船が沈没したり、急な大波があるなどの異常現象で作られた妖怪なのではないかと思います。

東北地方では、漁で最初にとれた魚を海の神に捧げる習慣があり、
それを破ると海坊主が船を壊して船主をさらっていくという言い伝えがあるようです。

ずんべら坊(ずんべらぼう)

ずんべら坊は、のっぺらぼう(野箆坊)の別名です。

顔に目鼻口がない妖怪。
凹凸がほどんどない平らな状態を「のっぺりしている」と表現しますね。

ある時に出会った人の顔に目鼻口がなく、帰宅して女房その話をしたら「こんな顔かい?」と目鼻口のない女房がいた・・・という。
何度も怖がらせようとするしつこいタイプですね。

顔に目口鼻がなく、お尻に目だけついている「ぬっぽり坊主」という妖怪もいるそうです。
ぬっぽり坊主は、人に会うとなぜか服を脱いで全裸になるそうで・・・・・(なんということ!)

道端でコートを脱いで局所を見せるような露出狂は、実は目鼻口がない「ぬっぽり坊主」かもよ。

馬憑き(うまつき)

死んだ馬の霊が人に取り憑いて苦しめること。 

馬を殺したり虐待をするなど粗末に扱った人間が、精神に異常をきたし、やがて死んでいった。
彼らは、馬のような声で鳴いたり、桶から水を飲むなど、馬のような行動をとったことで「馬が憑いた」といわれたという。

これは憑依霊ではないだろうか。
妖怪なの?

狐火(きつねび)

日本各地に伝わる怪火。
火の気がないところに、火が一列になって現れ、憑いたり消えたり。
特に蒸し暑い夏や、どんよりした天気の変わり目に現れやすいのだとか。

色は、赤やオレンジが多いが、青みを帯びた火もあると言われ、
火の行列は長いと500Mにもわたるという。

狐が人を化かすといわれていて、火になるのもその1つなのでしょう。

この狐火で歩く方向を迷わせたり、道に迷った人を目的地近くに誘導したりと、
狐のいたずら心と優しさで変わるようですね。

ビジンサマ(びじんさま)

長野県の蓼科山(たてしなやま)に住んでいる、人間と同じくらいの大きさの山の神。

黒い雲に包まれた丸い球で、雲の下に七夕飾りのようなびらびらしたものが垂れていて、
うなるような音をたてて移動するそう。

ビジンサマが通った日は、山仕事を休まなければならないのだとか。


雲に乗った山の神にしては、人間と同じくらいの大きさって・・・・意外と小さいのね。
ビジンサマという名前に勝手に美女を想像していたけれど、

美人じゃないんかい!

枕返し(まくらがえし)

夜中にこっそりやってきて、枕をひっくりかえす。(え?それだけ?)

または、寝ている体の頭を足の方向を変えることもある。 
これはやられたら意外とシンドイかもね。

こんなかわいらしいイタズラをするだけの妖怪かと思ったのですが。

夢を見ている間は、魂が肉体から抜け出しているという考え方があります。
寝ている間に枕を返したり体の方向を変えたりすると、魂が肉体に戻れなくなる可能性が出てくるそう。

その人を恨んで出てくる人が生霊となって、じわじわと苦しめにきている説があるそうです。
だとしたら怖い!!

そういえば・・・
筆者は子供の頃に、朝起きたら頭と足が逆になっていたことが何度かありました。
親に話すと「枕返しが来たんじゃないの」と笑われたものですが。

ただ寝相がわるかっただけなのか、親のイタズラなのか、枕返しの仕業なのか。。。

不知火(しらぬい)

九州に伝わる怪火の一種。
風の弱い新月の夜などに海岸から数キロメートル沖に現れます。

はじめは1つか2つの「親火」が出現。
しばらくすると、左右に火が増えていき、最終的には数百以上の日が横並びにずらーーっと並び、4〜8kmにも及び、
その姿からか「龍神の灯火」とも呼ばれたそうです。

不知火が出た日は、漁に出ることを禁じていたそう。
ビジンサマに近い扱いですね。

不知火は近づくことができず、近づくと火が遠ざかってしまいます。
何を燃やしているのかわからないので、人が知らない火で「不知火」と名付けられたのだとか。

一反木綿(いったんもめん)

鹿児島県に伝わる妖怪。夕方に人を襲う。
木綿のようなものが夕方にひらひらとんできて、体に巻きつき、そのまま空に飛び去ってしまいます。

「一反」は布の単位で、長さ約10.6メートル、幅約30センチメートル。
・・・10メートルの布かあ。結構長いですね。

子供が夕方まで遊んでいると「一反木綿につれていかれるよ」と戒める風習があったそうです。

アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」で鬼太郎の仲間として登場するので優しいイメージがあったけど、
無差別に攻撃されると思うと結構怖いですね。

座敷童子(ざしきわらし)

岩手県に伝わる子供の妖怪。男の子と女の子どちらもいる。
座敷や蔵に住む神で、小豆が大好物。

とにかくイタズラが大好き。
灰をまいたり、糸車を回したり、紙をがさがささせたり、人間の子供と一緒に遊んだり。
夜には遊びたくて眠らせてくれず、枕をひっくりかえしたり、布団の上に乗っかってきたり。

子供の姿をしているが、力がとても強いのですって。

座敷童子はなかなか大人には見えないが、もし姿を見れたら幸運が訪れ、家には富をもたらすそう。
こんな妖怪ならぜひ来てほしいなあ。

座敷童子が去ってしまったら、家はどんどん衰退していく。貧乏神と対になる感じですね。

七歩蛇(しちほだ)

京都の東山に出現したとされる蛇の妖怪。

猛毒がある約12cmほどの小さな蛇。
龍のような姿をしていて、4本の足があります。

この蛇にかまれた人間は7歩もあるけずに死んでしまうので「七歩蛇」という名前がつけられたのだそう。

小さいのに、なかなか凶暴ですね。

大太郎法師(だいだらぼっち)

日本各地で伝わる巨人。
山や湖、沼を作った神らしい。

だいだらぼっちが日本を粘土のように作っていった伝説があります。

富士山を作るために土をとったところが盆地になり、山に座って踏ん張った時にできた足跡が沼になり、だいだらぼっちが泣いた涙で湖ができ・・・・

大きな体で、一生懸命日本を作っていったのですね。

提灯お化け(ちょうちんおばけ)

古い提灯の妖怪。
提灯の紙が切れてぱっくり割れたところが口となり、長い舌が飛び出している。

提灯が妖怪になった絵は古くから多く残されど、どのような話があるのかなどは不明らしい。
有名なのに意外。

倩兮女(けらけらおんな)

ケラケラとよく笑う女の妖怪。
塀の外から男性をのぞきこんでは、ケラケラ笑っている。
顔だけ浮いてケラケラ笑いながら追いかけてくるケースもあるようだ。

売春婦の霊ではないかという説あり。

泣き婆(なきばばあ)

静岡県にあわられたとされる妖怪。
この歌ではなきばああだが、正式名は「夜泣き婆」

葬儀の家の前に現れ、亡くなった人とは無関係なのになぜか大声で泣く。
人々はそれにつられて涙するそう。

夜泣き婆が何度もくる家は、かならず不幸があるという。
または、後に起こる大きな不幸を予兆して夜泣き婆が現れるといわれている。

参列者に混ざって知らないおばあさんがやたらと泣いていたら、夜泣き婆かもしれないですね。

そんな闇バイトがあるらしいとどこかで耳にした記憶あったので調べてみたら、お葬式でやたら泣く「泣き女」は実は世界にあるようです。
日本でも戦前までは実際に職業として存在していて、報酬はお米や味噌だったとか。

天邪鬼(あまのじゃく)

妖怪の一種。鬼の階級では下っぱの地位らしい。
人の心を察し、口真似をして人間をからかったり、いたずらを仕掛けてくる。

座敷童子は無邪気に遊ぶけれど、天邪鬼は心理戦なのかな。

人の心を見計らって悪戯を仕掛けることから、
現代では「他者の思想や言動に逆らうことをする」ことを「あまのじゃく」と称されるようになったようです。

海月の火の玉(くらげのひのたま)

鬼火の一種で、通称「くらげ火」。
海の近くを飛び回る。

クラゲの火の玉を刀で切ると、ねばねばとした糊のようか感触の透き通ったもが顔に張り付いたそう。
くらげっぽい!

豆狸(まめだぬき)

西日本に伝わるたぬきの妖怪。

酒蔵に狸が住み着き、酒桶にいたずらをするのに酒造り業者に崇められているそう。
そういえば、たぬきの置物には酒がつきものですよね。

豆狸は人に憑依する。
3歳ほどの大きさの老婆に化けて、納戸に無言で座っていたり(なぜ??)
小さな小坊主に化けて女性トイレにはいり、女性のお尻にいたずらしたり(え!)

豆狸は広げると八畳もある陰嚢を持っていて、
息を吹き替えると大きく広がり、自ら陰嚢をかぶって別の何かに化けていたとか。

ええーーー!
葉っぱを頭に乗せて化けるのじゃなかったの?
まさかの、ソレでっ??

♪た、た、たぬきのキン○マは〜〜風に吹かれてぶーらぶら
という歌があったと思うのですが・・・・この妖怪豆狸からきているのかしら。。。

すみません、衝撃が強すぎました。

キムナイヌ(きむないぬ)

アイヌ民族に伝わる妖怪。名前の意味は「山の人」。
足がとても速く山を走り回っている。熊を手で殺すほどの怪力。
猟犬を飼っているらしい。タバコが大好き。

風もないのに勝手に山の木が倒れる時は、キムナイヌの仕業と言われる。
人間の血が嫌いなので基本的に攻撃性はないが、禁忌を犯すと殺されるそうです。

もし山の中で出会ってしまった時の対処法があるらしいですよ。

・タバコに火をつけて渡すか、タバコ一掴みを「山の神様にあげます」と言って渡すと去っていく
・「山の父さん、あなたの上に木が倒れていくよ」と声をかけると退散していく
・「守り神さん、手伝っておくれ」と頼むと荷物を軽くしてくれる

ええーーー!
なんだかとても人間味があるというか。

 

彼はハゲ頭を気にしている。
ハゲについてふれてしまうと怒り狂い、急な暴風雨を起こし、木片を飛ばし、木を倒してくる。

ということは、ハゲについて触れなければ優しい山の神なのだろう。

山火事などもってのほかだろうにタバコが好きだし、自分の怒りで木を倒してしまう冷静さに欠ける行動を起こすなんて
・・・・どうも憎めないなあ。
(ハゲハゲ書いてごめんなさい)

ぬらりひょん

頭の形が個性的なつかみどころのない妖怪。
海坊主の仲間や、タコの妖怪などの説がある。

人間が忙しくしている夕方頃に家に入ってきて、お茶をのんだりタバコを吸ったりと、自分の家のようにくつろいでいる。
あまりにも普通の顔をしているため、追い出すことができない。

瀬戸内海では、海に浮かんだり沈んだりして人間をからかうという。
つかもうとしても「ぬらり」と手をすり抜けて「ひょん」と浮いてくるのだとか。

 

歌唱ポイント

JAZZアレンジでシンコペーションのリズムに乗りながら、どんどん進んでいきます。

しりとりがポイントの曲なので、妖怪の名前ははっきりと。
「ん?負けたー」は恥ずかしがらずにね。

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