浜辺のうた

作詞:林 古渓 作曲:成田 為三

浜辺を歩きながら、昔のことを思い出しています

1941年(昭和16年)に発表。
2007年に「日本の歌百選」に選定され、今でも愛され歌い継がれています。

歌詞の意味

  1. 朝、浜辺をあてもなく歩いていると、
    あの頃を懐かしく思い出される。
    風の音や雲の様子、
    浜辺に寄せる波も、貝の色をみても思い出す。
  2. 夕暮れに浜辺を歩いていると、
    あの人のことが恋しく思い出される。
    浜辺に寄せる波よ、返す波。
    月の色も星の光を見ても、思い出す。

 

ハプニングありの歌詞

どこの浜辺が舞台か

作詞の林 古渓は、少年時代を神奈川県の辻堂にて過ごしたことから、「辻堂海岸」が舞台ではないかと言われているようですが、諸説あるとか。。。

昔の人は誰か

2番にて「昔の人」を忍んでいます。
(忍ぶ:過去や遠くの人・所を恋い慕う。)

昔の人は、過去の恋人ではないかと思っていたのですが・・・
10歳の頃に父を亡くしているため、ここで思い出しているのは父親なのかもしれませんね。

当初の詩は4番まであった

大正2年に、3番まである詩が雑誌「音楽」に発表されました。タイトルは「はまべ」。
本来は4番まであった詩が、3番前半と4番後半がくっついた状態で歌詞になって発表されてしまったようです。

当時は版権というものもなく、当の古渓本人も3番と4番の歌詞を思い出せず・・・。
それでも意味の通らない3番の歌詞は演奏してほしくないという意思表示があったそうです。

不本意の合体型3番の「はやちたちまち〜」は今は演奏されなくなっています。

歌唱ポイント

朝と夜の歌い分けをしたいですね。
筆者は特に、風と雲と波の表現部分が大好きです。

1番の「風の音よ、雲の様よ」は、
広がりを出したいので、遠くに音を広げるように。

2番「寄する波よ、返す波よ」は、
波がざぶんざぶんと寄ってきて、すーーーっと引いていく様子です。
寄する波は、アクセントをつけて。返す波は、わかりやすいデクレッシェンドで。

 

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