どんぐりころころ
作詞:青木 存義 作曲:梁田 貞
どんぐりとどじょうが出会って仲良くなりますが・・・
大正時代に『かはいい唱歌』にて発表されました。
この『かはいい唱歌』は「幼稚園又は小学校初年級程度」の子どもを対象として作成されていますが、民間から出版されている曲集のため、文部省が指定した正式な唱歌=「文部省唱歌」とは異なります。
終戦後に小学校2年生の音楽の教科書に掲載され、急速に世に広まっていきました。終戦後の教科書掲載は「唱歌」にはあたらないため、・・・やはりカテゴリ的には「童謡」になるのでしょうね。
この曲はそんなに昔から親しまれ、歌い継がれているのですね。
わかりやすいメロディ、起承転結で物語性のある歌詞、手遊びとしても楽しめるため、保育園や幼稚園では秋になるとかならず歌う1曲ではないかと思います。
歌詞
※著作権が切れているようなので、遠慮なく歌詞を書きます!
- どんぐりころころ どんぶりこ
おいけにはまって さあたいへん
どじょうがでてきて こんにちは
ぼっちゃんいっしょにあそびましょう - どんぐりころころ よろこんで
しばらくいっしょに あそんだが
やっぱりおやまが こいしいと
ないてはどじょうを こまらせた
歌唱ポイント
小さなお子さんと楽しんで歌う童謡です。一緒に歌う子どもたちの口がついていけるように、歌詞の情景がおいていかれないように、スピードに気をつけてあげてください。
需要な注意点はひとつだけ!
どんぐりころころ どんぶりこ!
どんぐりらころがってきて、池にドブン!と落ちちゃうわけです。「どんぐりこ」ではなくどんぶりこ!
幼児なら劇あそびへ発展
0〜2才さんでよく歌う曲ですけれど、3才ころなら簡単な劇あそびの導入に使いやすい曲かと思います。
だって、小さい頃からずっと歌ってきてて、歌の意味もほのかに理解しているのではないでしょうか。
3才頃なら
この曲の意味を先生が改めて伝えてあげて、まずは物語の確認をしましょう。
小さな頃に覚えてきた童謡は、意味もわからず先生や家族の歌う真似をしているだけ。「歌っている=理解している」ではありません。
登場人物は「どんぐり」と「どじょう」。役割分担をして、歌いながら動きをつけていきます。
4・5才なら
現実と空想を分けて考えられるようになってきた年中さん・年長さん。物語を自分たちでつくっていけるようになります。
お話の展開を考える
- どんぐりが転がる前は、どんな情景でしたか? だれかと話をしたりしていましたか?
- どんぐりが転がっている時やとどじょうと出会う瞬間を、まわりで見ている誰かはいませんか?
- どんぐりが落ちた池のなかには、どじょう以外になにかいますか?
- どんぐりが山へ帰りたいと泣いていますが、その後どうなりましたか?
→年中さんなら
子どもたちから飛び出した意見を、先生がうまくまとめられるように誘導していきましょう。
→年長さんなら
子どもたちが話し合うのを遠くから観察し、話し合いに入れない子を援助したり、一人で話を進ませる独裁者的な子がいたら回りの気持ちに気づかせる声掛けをしながら見守っていきます。大人の理想通りにことが運ばなくても、みんなで話し合って決めたという「経験」が大事です。
劇にしていく
大まかなストーリーができたら、試しにそのストーリーに合わせて遊んでみます。いれたいセリフ・必要な小道具・足りない役柄などが見えてくるはずです。みんなで考え、みんなで準備をしていきましょう。
発表
少人数のグループで見せ合いっこでもいいですね。
クラス全員で、生活発表会の出し物として作るのも良いと思います。
自分たちで考えたものを形にし、表現して、認めてもらう。お友達が作ったものを見て、認める。
みんな同じじゃなくていい。いろいろな考え方がある。
そんなことも劇あそびから学んでいきます。日々の保育や育児に取り入れてみてはいかがでしょうか。