勇気一つを友にして
作詞:片岡 輝 作曲:越部 信義
ロウの羽をつけ太陽に向かって飛ぶ話
1975年にNHKみんなのうたで紹介。音楽の教科書にも掲載されていました。
衝撃的な歌詞と映像により「トラウマソング」としても有名になりました。
歌詞の意味
- 昔、ギリシャ神話のイカロスは蝋で固めた鳥の羽を両手に持ち空へ飛んだ。
雲よりも高く飛んで行った。
勇気だけを信じて。 - 丘は遠くなる、海がの上に出ると
両手を大きく羽ばたき、太陽を目指して飛んで行った。
勇気だけを信じて - 燃えるような赤い太陽の熱で、蝋の羽は溶けていった。
翼がなくなったイカロスは、落下して命を失った。 - 僕らはイカロスの鉄のような強い勇気を受け継いで
明日へ向かって強く生きていこう。
勇気だけを信じて。
ギリシャ神話「ダイダロスとイーカロス」
伝説的な大工職人の「ダイタロス」と、その息子の「イーカロス」のお話が元になっています。
どのような話かなのでしょうか。
お話のあらすじ
ある時、王様の怒りをかってしまったダイダロスとイーカロスは、迷宮に幽閉されてしまいます。
蜜蝋を使い、鳥の羽を固めて翼を作り、空を飛んで迷宮を脱出しました。
蜜蝋の翼を使いこなして自由に飛べるようになったイーカロスに、父のダイダロスは2つの忠告をします。
①湿気でバラバラにならないように、海面近くを飛ばない
②熱で溶けないように、太陽に近づかない
イーカロスは、父の忠告は聞かずに
海の上を飛び、そして太陽に近づき、蝋がとけて墜落しした・・・・というお話。

なぜ、墜落したのか
歌詞から答えを導くと、単純に「太陽に近づいたから」になるかと思いますが・・・。
父ダイダロスからの忠告(大事な知識)を聞いていなかった、あるいは理解していなかったから。
自らを過信し、太陽までいけるという傲慢さが原因。
要はですよ、
大人の話を聞かず、調子に乗ったから。
ギリシャ神話も現代も、若い男子はこういうタイプが一定数はいるのでしょうかね(笑)
大人の真似事をして基礎知識ないまま・・・、例えばバイクを乱暴に乗り回して、事故になる・・・みたいな感じ。
太陽に近づくと、羽は溶けるのか
現代人ならわかると思います。
上空では気温が下がるということを。
太陽に近づくほど羽は冷えて固まり、酸素が薄くなるので息ができない。
結局は力尽きて墜落です。
これは古代ギリシャ神話ですから、空の上がどのようになっているかは、まだまだ解明されていない時代のお話でした。
イカロスの名前がついた海と島がある
エーゲ海の右側。
イカロスが落下したという海として「イーカリオス海」と名付けられた場所があります。
また、イカロスの遺体が流れ着いた島として「イーカリア島」が。

この歌の教訓はなんだろう
本来のギリシャ神話ではイカロスはバカ息子扱いでして、
「人間の傲慢さは、自らを滅ぼす」という教訓のある話。
この歌では、
勇気を出して飛び立ったイカロスを讃え、鉄の勇気として受け継ぐという内容になっています。
失敗するかもしれない物事に対しても、勇気を振り絞って行動したイカロスは確かにすごいわけですが、
父からの助言を頭に入れていたら・・・もっと知識があったら・・・
最悪の事態になる前に地上に戻る判断もできたはず。
明日へ向かい飛び立つ時に、ぜひ「教養や知識を味方につけた上で」の鉄の勇気を持ってほしいなと思います。
歌唱ポイント
1〜3番は、物語を読んでいるように、淡々と歌いましょう。
3番のイカロスが落ちるところは、シリアスに・・・声を重くして歌ってみました。
4番は、未来に向けた歌詞。
遠くに声を飛ばすように歌いましょう。
「ぼくらー」は「つーよー」く「いきてー」いく〜
は、アクセントを入れて力強く歌うと、歌詞の雰囲気が伝わるかと思います。


