日の丸の旗(ひのまる)
作詞:高野 辰之 作曲:岡野 貞一
ああ美しや、日本の旗は!
1911年(明治44年)発行の「尋常小学唱歌」第一学年用に掲載された文部省唱歌ですが、その後2回歌詞の改訂が行われています。
※著作権消滅のため、歌詞を記載します
初版の歌詞 1911年(明治44年)
上記の動画は、初版の歌詞で作成しております。
尋常小学校での「唱歌」とは、科目名です。(現代では「音楽」と呼びますね)
「尋常小学唱歌」第一学年用 歌詞
【日の丸の旗】
- 白地に赤く 日の丸染めて、
ああ 美しや 日本の旗は。 - 朝日の昇る 勢ひ見せて、
ああ 勇ましや 日本の旗は。
1年生用で難しい漢字を使用しているのは何故?
尋常小学校唱歌では、話し言葉ではなく文語体で書かれていることが多いです。
日本国民としての意識を高めるために、あえて格調高い表現を採用しているようです。
唱歌は音楽教育だけではなく、道徳や国語の教育も兼ね備えていたそうです。
明治時代の6歳のこどもたちにこの難しい漢字を果たして読めていたかというのは疑問ですが、「日本国民」として漢字を目にする機会を多く持つ狙いもあったのかもしれませんね。
歌詞改訂 1回目 1941年(昭和16年)
1941年に「国民学校令」によって、国民学校が設立されました。
国民学校初等科1・2年用の「芸能科音楽」の教科で使われる教科書が「ウタノホン」です。
文部省から発行されています。
学校の名前も変更され、「尋常小学校」→「国民学校」となり
強化の名前も「唱歌」→「芸能科音楽」となりました。
「ウタノホン 上」の歌詞
【ヒノマル】
- アヲゾラ タカク ヒノマル アゲテ、
アア、ウツクシイ、 ニホンノ ハタハ。 - アサヒノ ノボル イキホヒ ミセテ、
アア、イサマシイ、 ニホンノ ハタハ。
なぜ、カタカナなの?
尋常小学校時代には、あんなに難しい漢字を使われていたのに・・・
急にカタカナのみになりました。
国民学校令により、やっと年齢に合わせた教育が整ってきたのでしょう。
国民学校初等科(1年生)で習うのは「カタカナ」、2年生でならうのは「ひらがな」と定めされました。
ですので、この教科書のタイトルも
1年生用は「ウタノホン上」
2年生用は「うたのほん下」
と表示されたそうです。
歌詞改訂2回目 1947年(昭和22年)
第2時世界大戦が終わり、旧教育基本法と学校教育法が制定・公布される。
義務教育のスタートにより、国民学校が廃止されました。
国民学校時代の教科書だった「ウタノホン」も廃止され、
音楽の教科書『一ねんせいのおんがく』となります。
戦後の歌詞
【ひのまる】 初版から変更された部分を赤文字にしています。
高野 辰之は初版「日の丸の旗」の作詞ですので、変更後歌詞「ひのまる」の作詞者は不明です。
文部省唱歌と書かれます。
- 白地に赤く 日の丸染めて
ああ美しい 日本の旗は - 青空高く 日の丸揚げて
ああ美しい 日本の旗は
★変更点。特に2番がガラッと変わっています。
筆者の想像ですが、文語体が1年生には身近ではないのと、「勇ましい」が戦争をイメージするのかな・・・と思いました。
美しや
↓
美しい
朝日の昇る 勢ひ見せて、ああ 勇ましや
↓
青空高く 日の丸揚げて ああ美しい
「一ねんせいのおんがく」では
小学校1年生で習わない漢字も多く、また「ひのまる」を音楽で取り上げるタイミングも考慮し、音楽の教科書ではすべてひらがなで表記されているようです。
発行初期はヘ長調だったのですが、1年生が歌唱するには少々キーが高く無理をさせてしまうことを考慮し、ハ長調になったものが教科書に掲載されています。
1年生ではピアニカ(鍵盤ハーモニカ)も行いますが、
5つの音のみで単純に構成されたこの「ひのまる」は、ピアニカ向きということで、ハ長調だととても弾きやすいのかと思います。
ということで、
ひらがなでの歌唱と、ピアニカの参考になればと思って作った動画も貼っておきます。
歌唱ポイント
音が高くなるのと合わせて、クレッシェンド(だんだん強く)を意識しましょう。
ああうつくしい、に向かって気持ちの昂りを表現します。
日の丸は、筆者の子供の頃から式典など大事な場面では「国旗」として掲げられていたので、何かしらの高貴なイメージが植え付けられているような気がします。
中央にある赤い丸をじっと見つめてしまうのです。
美しいと思います。
ああ、美しい。日本の旗は。
そんな気持ちを声に乗せて歌えるといいですね。
ピアニカを弾くときのポイントは、指遣い
ドに親指をおいた時に、
ドミソには 親指・中指・小指を使うのが基本ですよね。
その後に「ラ」が出てくるのが最大の難関です。
ラを小指で弾くためには・・・・ソをどうするか。
先を見据えた対応力も必要です。
がんばれ^^ピカピカのいちねんせい!
日の丸の意味
他の国はカラフルな国旗が多いのに、何故日本は梅干弁当・・・あ、いや、
白に赤い丸だけなのでしょう。

興味を持ったので調べてみました。
聖徳太子が遣隋使に託した書物により、日本は「日出づる国」という考え方からきているようです。
(中国から見れば、日本は東にあるというだけだけどね)
赤い丸は「太陽」「愛」「活力」、白は「神聖」「純白」を意味し
紅白は日本伝統色の組み合わせで「めでたいもの」という意味もあります。
余談ですが、
外国で太陽を描くときは黄色・オレンジ・金色を使い、赤を使うのは日本独特の感覚のようです。
日の丸のイメージにひっぱられているのでしょうか。おもしろいですね。

