里の秋
作詞:斎藤 信夫 作曲:海沼 實
戦後間もないころに発表されました。
戦争に出た父の帰りを、ただただ待っています。
戦争中に作られた曲です。発表直前に終戦を迎え、急きょ歌詞が書きなおされました。
歌詞の意味
- 静かな里の秋 家の裏に木の実の落ちる夜
母さんと二人で 栗を囲炉裏で煮ている - 星が明るい夜は 鳥が渡っていくのが見える
栗を食べると 父さんの笑顔を思い出す - さようなら南方の島 船に揺られながら帰ってくる
父さんは無事でいてほしいと 今夜も母さんと祈っている
この曲は、実は戦争中に送られた兵隊さんへの手紙を元に作られました。1番・2番は今と同じ歌詞、3番は父親に国のために頑張ってほしい、4番は自分も兵隊になりたいという内容でした。ですが、その後終戦を迎え、3番が書き直されの発表だったとか。
当時の御国事情が盛り込まれている気がするのは、私だけではないはず・・・。
この曲は唱歌と間違われることが多いです。当初の歌詞は、「お国の為」という内容なので、発表が早まっていたら文部省から許可が出て『唱歌』の部類に入っていたかもしれませんね。
歌唱ポイント
心を落ち着けて、しっとりと歌いましょう。
言葉がなめらかに続いていくよう、息継ぎしすぎないように意識しましょう。
私も昭和16年生まれです。
この歌が、戦地の父親を思う歌詞だとは知りませんでした。
父は、南方(スマトラ)の守備隊(パレンバン防衛司令部)に配属されてとどまっているうちに終戦になりました。
母は、この歌詞の通り、ヤシの島から復員船にのって無事に帰還することを祈っていたのでしょうね。2年間の捕虜生活の後に、復員をしてきました。
私は喉歌(ホーミー)が出来ます。
今、ホーミーで歌った曲をYoutubeにアップしています。
「里の秋」背景画像として、このイラストを使わせていただきます。
戦後の一時期。この曲は「復員便り」と言うラジオ番組の主題歌として使われていたそうです。
s16(1941)年生まれ。定年後にフト聞いたメロディから何となく聞き入ったら、昔おふくろが歌っていたのだろうか歌詞を思い浮かべました。
当時父転勤で上海に居ましたが徴兵により家族は帰国しました。
その間秋山氏の言うラジオで主題歌だったので、母が歌っていたのでしょう。