ペチカ

作詞:北原 白秋 作曲:山田 耕作

ペチカとは暖炉の事。
暖炉の前で暖まりながら春を待ちます

大正13年(1924年)「満州唱歌集」(尋常小学校一・二学年用)』に掲載。
ロシアから来たペチカや、ロシアではよく見かける焼き栗売りなどを登場させて、満州向けに作った曲です。

暖炉の前にいると、火がお話をしているように感じます。

雪が降り積もっている中、なかなか外出もできずに暖炉の前で暖まっています。そこに栗売りの声が聞こえたり、お客様なのか誰かが訪れたり。きっと飛び上がるほど嬉しい瞬間でしょう。暖炉の火も喜んで火の粉を飛ばしているようですね。

歌詞の意味

  1. 雪が降っている夜は ペチカの前が楽しい
    ペチカよ燃えろ お話をしよう
    「昔むかしよ・・・」 ペチカよ 燃えろ
  2. 雪が降っている夜は ペチカの前が楽しい
    ペチカよ燃えろ 外は寒い
    「栗や~栗や~」と栗売りが来た ペチカよ
  3. 雪が降っている夜は ペチカの前が楽しい
    ペチカよ燃えろ 近々春が来る
    もうすぐ楊(背の低い草)も芽吹いてくるだろう ペチカよ
  4. 雪が降っている夜は ペチカの前が楽しい
    ペチカよ燃えろ 誰かが来るようだ
    お客様だろうか 嬉しいな ペチカよ
  5. 雪が降っている夜は ペチカの前が楽しい
    ペチカよ燃えろ お話をしよう
    パチパチと火の粉を 跳ねさせて燃えろ ペチカ

歌唱ポイント

同じメロディ、同じような歌詞の繰り返しです。そこを歌いわけるというのが難関の曲。

強弱やスピードの入れ具合など、結構テンポを揺らしながら歌うと効果的です。
ゆったりしているとき、ワクワク高揚しているときなど、気持ちの変化を歌いわけられたら良いですね。

暖炉・薪ストーブ・ペチカの違い

暖炉とペチカ、ついでに薪ストーブはどう違うのでしょうか。
ペチカはロシア式暖炉・・・って、普通の暖炉と何か違うのかと調べてみたら・・・・あらびっくり!

暖炉とは

暖炉は、レンガなど囲われていて壁や煙突と一体化しています。薪に火をつけて部屋を温めます。
暖炉の火の真上に煙突があって、煙が上に登って出ていくようになっています。

童謡「あわてんぼうのサンタクロース」では、サンタさんが煙突をのぞいて暖炉の中に落ちましたよね。

暖炉に火がついているときは暖かいですが、火が消えると寒いです。
えんとつ直結ですから、きっと寒い風が入ってきたりもするのでしょうね。。

薪を入れている部分には蓋やドアなどはありませんので、火の粉も飛んでくるでしょう。
近くに燃えるものを置くのは危険です。

薪ストーブとは

薪ストーブは、壁には埋め込まれておらず、トンネルのようなもので煙は外に出せるようにしている後付けの暖房器具です。
暖炉に比べれば細い排気口です。
薪を入れる部分には蓋が付いていて、閉められるようになっています。
暖炉より小規模で安全面が増しているように感じますね。

ペチカとは

ペチカは、壁のレンガを少しずつずらして作られた空洞に煙を充満させ、熱を蓄えていく方式の暖炉。

現代でいう温水を張り巡らしている床暖房がありますが、
煙をかべに行き渡らせた「壁暖房」になっているイメージでしょうか。

なんと画期的!

通常の暖炉や薪ストーブに比べ、かなりの省エネだったとか。
少ない薪で長く燃えることができ、さらに火は表に出ていないため、夜中でも安心して燃やし続けられたようです。

壁をあたためることにより家全体があたたかい、いわば「セントラルヒーティング」がこの時代にあったなんて、驚きですよね!

(ペチカの画像はこちらからお借りしました。情報も参考にさせていただいています。ありがとうございます)

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ペチカ” に対して1件のコメントがあります。

  1. F3 より:

    ペチカという暖房が必要なくらい寒い場所に、住みたいという気持ちは無いのですが静かな冬の夜を暖炉の前でくつろぐシーンには憧れてしまいます。

    満州唱歌のペチカ、有名なこのバージョンも好きですが、今川節、作曲の方も深い味わいがあって大好きです、ひまわりさんの歌声で聞きたいものです。

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